最新記事

韓国

出た! 新型コロナウイルス対応「コロナ保険」 何でもアリな韓国のユニーク保険 

2020年3月10日(火)20時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

newsweek_20200310_205117.jpg

まさかの自動車保険とカップラーメンの遭遇 DB손해보험 다이렉트

カップラーメンで自動車保険を見積

さらに、手軽にクルマの保険料の見積ができるアイディア商品も登場した。大手コンビニチェーンCUの自社ブランドカップラーメン「Theお腹いっぱいになるならキングカップ The배터질라면 왕컵」と保険会社DB損保がコラボし、その名も「マイカー保険が満期なら내차보험 만기라면」というカップラーメンを発売した。このカップラーメン、ネーミングの"라면=ラミョン"の部分が「ラーメン」と「~なら」と掛かっていて、韓国語で駄洒落になっている。

2月から30万個限定で販売されており、このカップラーメンの蓋を開けるとQRコードが付いている。これをスマホでスキャンするとDB損保のダイレクト自動車保険加入料をシミュレーションできるリンクページへと繋がり、このシミュレーションをするだけでポータルサイト「ネイバー」のNpay1万ポイントがもらえ、保険に加入するとさらに2万ポイントが追加でもらえる仕組みだ。また、先着2000名にはラーメンがもう一つもらえるクーポンが付いてくるという。

なぜ数あるラーメンの中でこの商品とのコラボだったのか? もともとこのカップラーメン商品は、リサーチによるとオフィス街でよく食べられるカップラーメンランキング第1位だという。通常のカップラーメンより平均15%麺の量が多く、働き盛りの30〜40代のサラリーマンから人気が高い。保険会社側からすると、ちょうど保険商品のターゲットと合致したというわけだ。

月額1000円以下のミニ保険

韓国の保険業界では、ここ数年気軽に加入できるミニ保険と呼ばれる低価格商品が多く発売され話題となっている。とくに最近注目を集めたのが、サムソン生命から発売された年間1万ウォン以下のがん保険だ。30代男性基準で年間たったの7900ウォン(約670円)で加入でき、主要5大癌にかかった場合最大500万ウォン(約43万円)まで保証してくれる。

ほかにも、ライナ生命からは月額9900ウォン(約840円)の歯科関連の保険や、未来エッセ生命から月額1000(約85円)ウォンの女性三大がん保険(30代女性基準/発病時には最大500万ウォン・約43万円保障)が発売されている。保険の必要性を知りながらも、不況が続く韓国では高額な月額加入費用が払えない若い世代が多いが、ミニ保険なら気軽に加入できるのが人気の秘密だ。

これらミニ保険の特徴は、スマートフォンから簡単に、加入手続きから支払いまでできる手軽さだ。スマホ普及率が95%と世界1位を誇る韓国らしいサービスともいえる。保険会社側も店舗を構える必要もなく人件費を抑えられるため、この保険料設定が可能なのだろう。

新型コロナウイルスの感染拡大で、自分もいつ保険のお世話になるかわからない。だからこそ、今一度、現在加入している保険を見直してみるいい機会なのかもしれない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル、ガザ人道財団へ3000万ドル拠出で合意

ワールド

パレスチナ国家承認の動きを歓迎、トルコ大統領「最も

ワールド

リトアニア首相が辞任表明、親族所有企業との関係巡り

ビジネス

6月完全失業率は2.5%で横ばい、有効求人倍率1.
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 4
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 5
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 6
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 7
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 8
    【クイズ】2010~20年にかけて、キリスト教徒が「多…
  • 9
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 10
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 8
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 9
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 10
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 7
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中