最新記事

金融政策

米FOMCが金利据え置き、世界経済・動向を注視へ

米FRBは世界の経済・金融動向を注視する姿勢を示す一方、米経済については前向きな判断を維持

2016年1月28日(木)11時20分

1月27日、米FOMCが金利据え置きを決定した。写真はワシントンのFRB。昨年9月撮影(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)

 米連邦準備理事会(FRB)は、27日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。世界の経済・金融動向を注視する姿勢を示す一方、米経済については前向きな判断を維持した。

 声明では「世界の経済・動向を注視(closely monitoring)しており、それが労働市場やインフレに及ぼす影響を見極めている」と指摘した。

 今回の声明では、経済見通しへのリスクが均衡している、との従来の文言が外れ、代わりに世界経済や金融市場が見通しにどう影響し得るかを検討している、との表現が加わった。

 金融政策の道筋に関しては、新たな予想を示さなかったものの、労働市場は引き続き力強さが増し、経済は「金融政策スタンスの段階的な調整」が伴っても拡大する見通し、との判断を示した。

 声明を受け、S&P総合500種<.SPX>は1%超下落。米ドル<.DXY>は主要通貨に対して下げ幅を拡大した一方、米国債価格はまちまちとなった。

 金利先物市場では声明発表後、次の利上げ時期の予想が6月から7月へと後ずれし、市場が織り込む3月の利上げ確率は33%から32%へと小幅に低下した。

 ロイターが27日、FOMC声明発表後に公表したプライマリーディーラー(米公認政府証券ディーラー)調査では、FRBの利上げは年内3回との見方が多かった。

 チャールズ・シュワブの債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏は「声明はハト派的」と述べた。

 ウェスタンユニオン・ビジネス・ソリューションズのアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「FRBが現時点で過度に懸念しているとは考えていない。FRBは世界情勢による圧力を前に冷静な態度を保った」と指摘した。

 FRBはまた、労働市場に関する一連の指標は、就業者数の「力強い」伸びを含め、雇用市場が一段と引き締まっていることを示唆しているとの認識を示した。

 エネルギー安や輸入価格の下落を起因とするインフレ下押し圧力についても、一時的との見方を維持した。

 FRB当局者は1、2月の雇用統計を精査した上で、3月のFOMCで追加利上げの是非を判断する。

[ワシントン 27日 ロイター]

120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ノボ肥満症経口薬、イーライリリーとの競争で出だし好

ビジネス

11月の機械受注は前月比11%減、2020年4月以

ワールド

ロシア、ドローン生産の大幅増計画 和平に関心なし=

ワールド

米がグリーンランド「侵攻」ならプーチン氏喜ばせる=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中