- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 新型コロナ拡大に備える、アメリカ流「悲観論」の読み…
新型コロナ拡大に備える、アメリカ流「悲観論」の読み方
このアメリカ流の「悲観論」ですが、何も「トランプ流」というものではありません。アメリカでは良く使われる手法と言えます。例えば企業の決算がいい例です。ある企業の四半期業績が予想外に悪そうだということになると、企業からの情報公開を受けたアナリストたちは一斉に悲観論を発信し始めます。当然、市場は反応して株価は下がります。
ですが、実際の四半期決算が発表されると、アナリストの悲観論よりは「まし」になっていることが多いのです。そうすると、市場は「アナリストの予想を打ち負かして、良い決算となった」という評価を与え、株価は上昇します。結果的に、業績悪化を株価が反映して下げるのは前倒しとなり、株価の回復は早まるわけで企業も、投資家も、世界経済もみんな喜ぶというわけです。
厳密に言えば、客観的な正義とは違う一種の心理的な印象操作とも言えますが、とにかく「悪材料は先に出す」方が、危機の際には結果的に「上手くいく」という行動パターンは、アメリカでは普通に見られるものです。
トランプ大統領の場合は、7月から8月といっておけば、例えば5月から6月にかけて事態が好転すれば「自分の功績になる」という計算もあるでしょう。またムニューシン財務長官の場合は、100兆円規模の景気刺激策を議会に図るために、最悪の事態を口にして承認を迫っているわけで、どちらも政治的であることは間違いありません。
いずれにしても、問題が巨大で深刻、また複雑であるだけにアメリカの「準ロックダウン」が成功するのか、また景気刺激策が効果を発揮するのかは予断を許さないと思います。
そうではあるのですが、危機に際して「思い切り悲観論に振って」おいて、それよりは「まし」という材料を拾いながら「予想よりプラスで推移している」という認識を作り上げ、自他をポジティブ思考に持って行くというのは、1つの方法論として「アリ」だということは言えると思います。そのまま真似をする必要はありませんが、アメリカというのは良くそういうことをやるということは、理解しておいた方が良いと思います。
国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の「保守性」 2025.10.22
日本の次期首相に絶対的に必要なのは「円を守り抜く信念」 2025.10.15
いよいよ現実のものになった、AIが人間の雇用を奪う時代 2025.10.08
AI就職氷河期が米Z世代を直撃している 2025.10.01
クールジャパン戦略は破綻したのか 2025.09.24
日本の新政権が向き合うべき、安全保障の「ねじれ」というアキレス腱 2025.09.17
「物価高対策と財政規律の間の最適解」──ポスト石破に求められる最重要課題 2025.09.10
-
「墨田区」外資系大手企業内 情報システム・OA機器のヘルプデスク/正社員「転勤なし」/夜間対応なし/人材サービス「紹介/教育/研修」
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 年収342万円~
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/東京都/web系SE・PG/港区虎ノ門
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
経理 外資企業向けアウトソーサー
株式会社ビーピーエムアソシエイツ
- 東京都
- 年収800万円~1,000万円
- 正社員






