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大阪は「副首都」ではなく「アジアの商都」を目指せ
大阪に首都機能を分散しても日本経済の活性化には繋がらない(写真は今年9月に中之島公園に登場した巨大アヒル) leungchopan-BIGSTOCK
今回の大阪ダブル選挙で、自民党が民主・共産支持票欲しさに「無所属」出馬という「姑息な手」を使ったために有権者の反発を食らった、そんな解説があります。ですが、結果として大阪維新にとって勝ちは勝ちであり、これで再び「都構想」が息を吹き返していくのでしょう。
そもそも、どうして「都構想」、つまり府市合併による行政の大胆なリストラを行わなくてはならなくなったのかというと、大阪の経済が落ち込んでいるからです。その点に関しては、大阪維新は当初から認識はしていました。
橋下徹氏も、府市の合併というのは破壊的なリストラ以上でも以下でもないことは分かっており、重要なのは大阪を再び成長させていく戦略だということについて、何度も言及しています。
ですが、問題はその中身です。確かに、当初の構想には「道頓堀をプールに」などといった思いつきレベルのものと、大阪圏を新薬開発の治験における特区にしようといった具体的なものが混在していました。その全体に関しては、かなり粗っぽいスケッチの中に色々なアイデアの芽が入っていたという印象です。
では、現在はどうかというと、私はむしろ後退していると思います。今回のダブル選挙のマニフェストでは、そのトップに「副首都『大阪』の確立」というスローガンが掲げられているからです。具体的には(1)大阪を政治の中心地に、(2)中央官庁を大阪に移転、(3)国の出先機関の関西広域連合移管といった話がズラズラと並んでいるのです。
理由としては「東京一極集中では、大震災で甚大な被害を受けたら復旧復興が困難」だとして、だから「首都を二極化せよ」というのです。そして「二極化」の後に「多極分散化の道州制を目指す」としています。
私は、これを読んで頭がクラクラしました。これでは、強靭化と何が違うのでしょうか? もしかして、藤井聡氏と賛同する人たちの主張を掲載したページと間違えたのではないかと思ったぐらいです。
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