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政府はどうして「秘密」を持ちたがるのか?
特定秘密保護法案は、具体的な内容が迷走しているようですが、それでも安倍政権は来週にかけて可決したいようです。私は、こうした状況では止めておいたほうが良いと思うのですが、それは、今回の法案の迷走という事態そのものが「秘密」の発生する原因と、「秘密」を作ることの弊害を示しているからです。
どうして法案は迷走しているのでしょうか? それは政府自体が、どの程度の法案であれば世論の批判に耐えうるか、長い歴史的な批判に耐えうるか、そして実務上の運用に耐えうるかが良く分かっていないからだと思います。問題は、その「分かっていない」部分、つまり具体的な問題点を詳細に開示して、オープンで緻密な議論の環境を政府が提供できないというところにあります。
ですから、野党なりメディアが色々と批判しても、まともな回答ができないわけです。要するに事態の把握と、対処の具体策に関して全体と部分が掌握できていないわけです。
政府が秘密を作りたがるのは、そうした場合が多いのだと思います。人類の道徳に照らして極悪としか言えないような「巨大な悪意」を隠匿して、それを実行するために秘密を作っているわけではないのです。
例えば、明治時代の国権論を抱えた政府当局者は往々にして秘密主義に走りましたが、それは彼らに「世論を納得させる手間」をかける余裕と能力が欠落していたからです。統治の快感に酔いたいとか、弱者の苦しみに加虐的な喜びを持っていたとかいうことではないのです。
第2次世界大戦における東條内閣なども大変な秘密主義に突っ走ったわけですが、それも「ヒトラーと連携して世界征服を」などという巨大な悪意を抱えていたからではなく、要するに賭博的な作戦に突入する中で自信がなかったからですし、実際に戦局が悪化してからは、それこそ「大本営発表」という嘘で塗り固めた秘密主義がエスカレートしていったわけです。
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