プレスリリース

手術支援ロボット「hinotori(TM) サージカルロボットシステム」を用いた欧州と日本間で初となる遠隔手術の実証実験に成功

2025年06月17日(火)15時30分
一般社団法人日本外科学会(所在地:東京都港区、理事長:武冨 紹信)と、株式会社メディカロイド(本社:兵庫県神戸市中央区、代表取締役 社長執行役員CEO 宗藤 康治 )およびNTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 社長執行役員:小島 克重)は、兵庫県神戸市とフランス ストラスブール間において手術支援ロボット「hinotori(TM) サージカルロボットシステム(以下、「hinotori(TM)」)」を用いた遠隔ロボット手術の実証実験を成功させました。

フランス ストラスブールに拠点を置くロボットトレーニングセンターIRCADに設置した「hinotori(TM)」のサージョンコックピット※1からIRCAD創設者であるジャック・マレスコー氏※2の指揮に基づき、アルマンド・メラーニ氏(IRCADラテンアメリカ サイエンティフィック・ディレクター)が手術操作を行い、日本外科学会の医師による助手操作・補助の下、神戸側に設置したオペレーションユニット※1の手術操作を遠隔で行う実証実験を行いました。
当実証実験においては、メディカロイドが開発した手術支援ロボット「hinotori(TM)」とNTTコミュニケーションズの高速で安定した通信ネットワークインフラを活用することにより、太平洋と大西洋をまたぐ片道約23,000キロメートルに及ぶ距離で遠隔操作を実現いたしました。

【ジャック・マレスコー氏コメント】
「今回の成功は単なる技術進歩の域を超え、長年抱き続けたビジョンを体現するものです。私たちは地理的な障壁を打ち破り、世界中で専門的な外科治療を提供しようとしています。これは、外科手術の均てん化に向けた究極の一歩です。」

【日本外科学会コメント】
「本実験の成功は遠隔手術が国内のみでなく国外との医療連携にも役立つことを示しました。国内においては外科手術の均てん化や現場の外科医のサポートに有用と期待できます。」

この共同研究の成功は、IRCAD、日本外科学会、メディカロイド、NTTコミュニケーションズ の連携によって実現しました。当実証実験の成果は、安全かつ正確な遠隔手術の社会実装および世界的な医療アクセスの大幅な向上に寄与することが期待されております。今後も国際間の遠隔手術の実現に向けて取り組んでまいります。

※1 「hinotori(TM)」各ユニットのご説明
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/439693/img_439693_1.png


※2 ジャック・マレスコー氏
経歴:2001年にニューヨークとストラスブール間の大西洋横断で行われた世界初の遠隔手術「リンドバーグ手術(Operation Lindbergh)」を執刀、20年を経た今もなおテクノロジーの外科手術への応用研究における先駆者として活躍。
また、低侵襲手術のトレーニングを目的としたIRCADを創設、世界各地に拠点を展開しこれまでに124カ国以上から40,000人以上の外科医を育成。



詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日産、3代目「リーフ」を米で今秋発売 航続距離など

ワールド

ロシア安保高官が今月2回目の訪朝、金総書記と会談 

ビジネス

アングル:日銀、経済下押しの程度を注視 年内利上げ

ワールド

トランプ氏、ミネソタ銃撃事件で知事への電話拒否 「
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染みだが、彼らは代わりにどの絵文字を使っている?
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 6
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 7
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 8
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 9
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 10
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 3
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 7
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中