コラム

新生活の門出にパックンが贈る「ビーカーの尿、バイアグラ、厚切りジェイソン」の教訓

2024年04月04日(木)20時05分

あっ、ゴミが落ちている!拾おう。あっ、妊婦さんだ!席を譲ろう。プチヒーロー体験は毎日できる。僕は何度も目の当たりにしているが、恥ずかしさや照れ、または面倒くささからか、やるべきことに気づいても、自ら行動しない人がこの国には多い。

駅の階段付近にベービーカーとお母さんがいても、スルーする方もたくさんいる。僕は違う。そんなお母さんを見るたびに、はい!お任せください!と、ベービーカーを抱えて階段をかけ上ったり、下ったりしてあげる。ヒーローだからね。

たまに、階段を駆け上ったところで、まだ下にいるお母さんから、あの~、今下りたばかりですけど......と、一往復することもある。はい、僕もAskの段取りをときどき飛ばしてしまうのだ。とにかく、小さいことから動く習慣を身に着けて、チャンスがあったら大規模なプロジェクトでも動けるようにしよう。改善、発明、イノベーション、起業、研究、救済。人生を良くして、世の中を良くすることは全て「活動」することだ(睡眠も大事だが)。

今まであなたは学生だった。毎日「学んで生きる」、文字通りの学生だった。これから社員、官僚、起業家、先生、妻、夫、親などなどの新しい肩書きがつくはずだが、それでも学生でいてほしい。ただ、今回は「学んで生かす」というムーブメントに連なる能動的なスタンスで進んでいただきたい。

See something. Say something. Ask something. Do something.

これからどんなことに挑戦しても、この教訓をぜひ忘れないでください!

あっ、コラムじゃなく、ホワイトボードに書いておけばよかった......。

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プロフィール

パックン(パトリック・ハーラン)

1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『パックン式 お金の育て方』(朝日新聞出版)。

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