最新記事
日本政治

東大教授が自民と維新の連立を「なんちゃって連立」と指摘...「難しいかじ取りを迫られる」

2025年10月22日(水)08時55分
高市早苗と吉村洋文

東京大学先端科学技術研究センターの牧原出教授はロイターとのインタビューで、日本維新の会をパートナーに選んだ自民党はより右寄りの「右派政党」に変貌し、公明党との連立政権時に比べて安定度が低下する可能性が高いとの見方を示した。写真は高市総裁と維新の吉村代表。10月20日、東京で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

東京大学先端科学技術研究センターの牧原出教授はロイターとのインタビューで、日本維新の会をパートナーに選んだ自民党はより右寄りの「右派政党」に変貌し、公明党との連立政権時に比べて安定度が低下する可能性が高いとの見方を示した。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの客員研究員などを務め、政治家と官僚による政策決定プロセスの変化を研究し続けてきた政治学者の牧原氏は、高市早苗首相のリーダーシップがまだ見えず、新政権は難しいかじ取りを迫られる可能性があるとした。

――高市首相誕生の意味をどう考えるか。

現下の政治全体を見渡すと、自民党は徐々に解体へ向かいつつあると思う。旧安倍派の裏金問題、派閥解消に加え、消費税や社会保険料に代表される「高負担社会」への市民の不満が自民に向けられるからだ。

もちろん女性首相が誕生したことで、高市政権の最初の支持率はそんなに低くないと思う。男性中心のエリート社会で女性がリーダーとなったこと自体には意味があることだ。ただ、党にとってはデメリットも大きいと思う。

――デメリットとは。

公明が連立から離脱したことで、自民は次の衆参両院の選挙で更に議席を減らすだろう。そんな状況下で高市氏は維新との連立を選び、自民は「国民政党」から、より右の「右派政党」に変貌してしまった。その点への評価自体は様々あるだろうが、自公政権に比べて政権の安定度が下がる可能性は高いだろう。

自民党は早晩「民主党化」すると思っている。いくつかのグループが徐々に徐々に党内で距離を置いていき、最終的にはいくつかの党に分裂するということだ。民主党が民進党になって希望の党騒動を経て立憲民主党と国民民主党に分かれたように。そうなれば自民党は野党に転落することになる。

日本企業
変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本のスタートアップ支援に乗り出した理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

富士通、通期純利益4250億円に上方修正 配当予想

ワールド

ニパウイルス、アジア諸国が相次ぎ検疫強化 印で感染

ビジネス

キヤノンの今期純利益は2.7%増予想、市場予測上回

ビジネス

スズキ、25年の世界販売で日本車3位に 日産抜き
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大胆な犯行の一部始終を捉えた「衝撃映像」が話題に
  • 4
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 5
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 6
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 7
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 8
    人民解放軍を弱体化させてでも...習近平が軍幹部を立…
  • 9
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 10
    またTACOった...トランプのグリーンランド武力併合案…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 10
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中