インド太平洋経済枠組み(IPEF)は国際法違反にならないのだろうか?
東京でIPEF発足を宣言したバイデン大統領(5月23日) Jonathan Ernst- REUTERS
<「中国外し」でアメリカが強引に提案してきたIPEFにつきまとう違和感。追随する日本に利はあるのか>
5月23日に、来日中だったアメリカのバイデン大統領が「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足を宣言した。IPEFにはアメリカ、日本、韓国、インド、オーストラリア、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、フィジーの14カ国が参加する。
この報道をテレビのニュースで聞いていると、どんどん違和感が増してくる。NHKによるとIPEFは「中国への対抗を念頭に、強じんで公平な経済の構築を目指す」(NHK、5月18日)ものなのだという。ということは、最初から中国を仲間外れにすることを目的にしているらしい。実際、中国の王毅外相は「特定の国を意図的に排除するなら間違っている」(日本経済新聞、5月24日)と反発した。それに対してどこの国も「いや、中国さんにも門戸は開かれていますので、入りたければどーぞ入ってください!」ととりなした様子はない。つまり、王毅外相のいうように中国を排除するものなのだろう。
GATT「無差別」の原則はどこへ?
だが、特定国の排除を標榜する経済協定は、関税及び貿易に関する一般協定(GATT)の第一条に定められた一般的最恵国待遇の原則に反するのではないだろうか。GATTは第二次大戦後の世界経済の繁栄を支えてきた最も重要な国際法である。1995年に世界貿易機関(WTO)が発足してからも、1994年に締結されたGATTがその基本法規となっている。そのGATTの原則は「無差別」、つまり加盟国は他の加盟国に比べてより高い関税を課せられるといった差別待遇を受けないことにある。
GATT加盟国である中国を差別することを本旨とするIPEFができることに対して、なぜ「それは国際法違反ではないだろうか?」とか、「国際法違反にならないような枠組みにしていく必要がある」というコメントがつけられることなく報道されるのか、私にはよく理解できない。
断っておくが、私は国際法の専門家ではないし、インド太平洋経済枠組みは発足したといってもその中身を詰める作業はこれかららしいので、現時点で国際法違反だというつもりもない。だが、少なくとも中国の排除を標榜する枠組みがGATT・WTOの精神に反していることは明らかだと思う。
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