コラム

左派政党が姿を消す? 英国で与党・労働党が「エプスタイン・スキャンダル」で崩壊の危機

2026年02月14日(土)17時14分

「フランスには事実上社会主義政党は存在しなくなった」

労働党と左派に危機が迫る。シンクレア氏はスターマー氏とフランス社会党のフランソワ・オランド氏を比較する。オランド氏は「成金大統領」と批判された右派現職ニコラ・サルコジ氏への拒絶反応という強い追い風に乗って大統領になった。

「オランド氏に実際に何をすべきかという計画も国に対するビジョンもほとんどなかった。そしてフランスには事実上社会主義政党は存在しなくなった。労働党も同じ運命を辿る可能性がある。今、労働党はスコットランドもウェールズも失い、労働組合運動もほとんど存在しない」

2つの状況が重なり、労働党は存亡の危機に瀕している。

外務省が難色を示したにもかかわらず、スターマー氏がマンデルソン氏を駐米大使に任命した事実はこの政権がいかに特定の実権者に依存し、国民の常識から乖離しているかを物語る。スターマー氏は早ければ5月の地方選後の「殺戮の季節」に首相の座を追われる可能性がある。

中道主義の信用はマンデルソン氏の腐敗でさらに失墜した。労働党は閉鎖的な集団によって支配され「秘密結社」のような組織に変質してしまったという。シンクレア氏は左派の未来を描く「知的思考の欠如」を繰り返し強調した。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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