コラム

左派政党が姿を消す? 英国で与党・労働党が「エプスタイン・スキャンダル」で崩壊の危機

2026年02月14日(土)17時14分

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質疑に応じるポール・シンクレア氏(筆者撮影)

「もし何かに例えるなら英秘密情報部(MI6)職員でソ連の工作員になった『ケンブリッジ・ファイヴ』の中心人物キム・フィルビーだろう。フィルビーは少なくとも何かを信じていたが、マンデルソンは自分と自分の利益しか信じていないように見える」(同)

マンデルソン氏とエプスタインの癒着について「マンデルソンはエプスタインにゴードンが首相を辞任する予定だと伝えていた。5000億ユーロの救済措置についてもエプスタインに伝えていた」とシンクレア氏は憤る。

「私たちが把握しているのは氷山の一角に過ぎない」

2009年末、当時のアリスター・ダーリング英財務相(故人)はバンカーへのボーナス課税計画を発表した際、米大手銀行JPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモンCEO(最高経営責任者)から英国国債への投資や新本社建設計画の撤回をちらつかされて恫喝された。

マンデルソン氏はエプスタインを通じ、ボーナス課税に関してダーリング氏を軽く脅すようダイモン氏に助言していたことがエプスタイン文書で発覚。「本当に卑しい。プロヒューモ事件では1人の男(陸相)の弱さと道徳的な弱さが露呈したが、これはもっと大きな問題だ」

「私たちが把握しているのはほんの氷山の一角に過ぎない。理由は分からないが、エプスタインは世界がかつて見たこともないような恐るべき国際的な情報交換を行っていたようだ。これからさらに多くのことが明らかになると思う。本当に多くのことが」と語る。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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