コラム

同盟国を「侮辱」したトランプ発言、「アフガンで前線にいなかった」...NATO各国から批判殺到

2026年01月24日(土)13時22分
トランプがアフガン作戦でのNATO軍の犠牲を侮辱

英ヘンリー王子もアフガニスタンの最前線で危険な任務に就いていた(2008年2月、アフガニスタン南部ヘルマンド州) John Stillwell-Reuters

<トランプ米大統領は「彼らを必要としたことなど一度もない」と言い放ち、アフガン作戦で457人の犠牲者を出したイギリスなどから怒りの声が上がった>

[ロンドン発]貿易と武力を背景に言いたい放題やりたい放題のドナルド・トランプ米大統領が北大西洋条約機構(NATO)の同盟国について「彼らを必要としたことなど一度もない。アフガニスタンでも彼らは少し後方、少し前線から離れた場所に留まっていた」と侮辱した。

2001年の米中枢同時テロで米国と同盟国は対テロ戦争としてアフガンで「不朽の自由作戦」を展開。米国2461人、英国457人、カナダ159人、フランス90人、ドイツ62人、イタリア53人、ポーランド44人、デンマーク43人、オーストラリア41人など3621人の犠牲を出した。

最激戦地ヘルマンド州での10週間を含めアフガンに2度従軍したヘンリー公爵=英王位継承順位5位=はNATO軍の犠牲について「真実かつ敬意を持って語られるべきだ。私はそこで従軍し、生涯の友をつくった。そして、そこで友を失いました」と訴えた。

2001年、NATOは歴史上初めて5条を発動した

ヘンリー公爵は「2001年、NATOは歴史上初めて、そして唯一、5条(集団防衛)を発動した。すべての同盟国が共通の安全保障のためアフガンにおいて米国と共に立ち上がる義務を負うことを意味した。同盟国はその呼びかけに応えた」と同盟国と従軍兵士たちの胸中を代弁した。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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