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「反原発」が、「化石燃料への依存」正当化の隠れ蓑に...気候変動への取り組みで下位に沈む日本
日本では反原発が「化石燃料への依存」正当化の隠れ蓑にされているとの批判が(東京で行われた反原発デモ、2021年3月撮影)
<平均気温上昇を1.5度に抑える目標を達成するには大幅な野心の引き上げが不可欠だが、日本に対しては「1人当たり排出量は約8トンと、明らかに高すぎる」などの声が>
[ブラジル北部パラー州ベレン発]国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で11月18日、恒例の「気候変動パフォーマンス指数(CCPI)」2025年版が発表された。日本は63カ国と欧州連合(EU)の中で前年58位から順位を1つ上げて57位になった。
環境・気候変動問題シンクタンク「ジャーマンウォッチ」と「ニュークライメート・インスティチュート」、国際環境団体のネットワーク「CANインターナショナル」が05年から21年連続で発表している。今年はパリ協定から10年の節目の年にあたる。
63カ国とEUで世界の温室効果ガス排出量の9割以上を占める。世界の平均気温上昇を産業革命前に比べ摂氏1.5度に抑えるパリ協定の目標を達成するには大幅な野心の引き上げが不可欠で、今年も上位3位の該当国なしだった。 デンマークが最高の4位で、英国、モロッコが続く。
米国は前回より8つ順位を下げて65位
2大排出国の中国は前回より1つ順位を回復し54位。第2次トランプ政権がパリ協定再離脱の準備を進める米国は前回より8つ順位を下げてワースト3の65位。EUでもETS(排出量取引制度)やCBAM(炭素国境調整メカニズム)で抵抗が増え、順位を3つ下げて20位になった。






