コラム

脱石炭で前進「気温上昇は摂氏1.8度に」IEA事務局長がCOP26の成果報告 追い詰められる日本

2021年11月05日(金)11時50分

しかしバングラデシュのマタバリ石炭火力発電事業とインドネシアのインドラマユ石炭火力発電事業への支援は「新規」ではないとして公的支援を取りやめていない。「エネルギー・デー」の脱石炭のイニシアチブにも日本は加わっていないとみられている。環境団体、気候ネットワークの国際ディレクター、平田仁子理事はこう指摘する。

「日本はいまだに石炭にしがみついている。日本政府はアンモニアや水素を石炭火力と混焼する技術を支援しているが、これは今ある石炭火力発電所の延命措置に他ならない。岸田文雄首相はCOP26で石炭と化石燃料をやめることにコミットしなければ気候変動対策はリードできないと認識すべきだ」

「No Coal Japan」によると、日本は50年ネットゼロを宣言したにもかかわらず、20年以降、新たに7基の石炭火力発電所が稼働を開始し、9基が建設・試運転中、1基が計画中だという。さらにパリ協定採択以降、日本政府は東南アジアを中心に海外で9つの石炭火力発電事業を支援し、これらの全容量は9835メガワットに達するという。

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インドネシア環境フォーラムのアブドゥル・ゴファル氏(筆者撮影)

インドネシア環境フォーラムのアブドゥル・ゴファル氏(27)は筆者に「インドラマユ石炭火力発電事業では超々臨界圧のテクノロジーを使えば排出量は減らせるという話だった。今度は岸田首相がアンモニアや水素を混焼させる方式を推進すると言い出した。インドネシア政府も私もこれがどう機能するのか知らない。分かるように教えてほしい」と語る。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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