コラム

東京オリンピックの前向きな中止を考えよ

2021年05月26日(水)11時00分

近代オリンピックは、フランスのクーベルタン男爵の努力で始まった。アマチュア精神を柱に据えた清新なイメージを確立したことは、世界中のスポーツ関係者たちの努力のたまものだ。

しかし今日、オリンピックをめぐって動くカネは巨大化し過ぎた。何にいくらの資金が流れているのか、分からない。だから、「東京大会中止」というより、各国において自由でカネのかからない代替案を公募してはどうか。

例えば、出場予定だった選手が参加する、面白い「東京大会記念」イベントを各国でやってもらい、SNSを通じて世界中で視聴できるようにし、「いいね!」の数を競う。広告収入は、新型コロナワクチン購入のために途上国に寄付する──。

日本がこうしたイベントの開催でイニシアチブを取り、自己資金でSNS上に統合プラットフォームを作ったりすれば、選手たちの気持ちも、IOCや菅政権の命運も、そして日本のイメージも救われるのでなかろうか。

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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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