コラム

ロシアの報復? サイバーパワーで劣る日本に打つ手はあるのか? トヨタが国内全工場生産停止

2022年03月01日(火)13時05分

アメリカは絶えず攻撃にさらされ、被害を発生させている。日本が本格的な攻撃対象になれば、同じことが起きる。サイバー攻撃に対しての有効な対処方法は地政学的な対処と言われている。たとえばサイバー攻撃そのものを、サイバー攻撃あるいは防御によって抑止することは困難だが、外交、経済、軍事など他の方法によって抑止する方が効果的なこともある。

しかも日本はいくつかの国際的なサイバーパワーランキングでもロシアの後塵を拝しているので、ふつうに考えるとサイバー攻撃防ぎきれない。

アメリカなどからロシアのサイバー攻撃などに関する情報を共有してもらうことで少しは改善できる可能性もあるが、情報収集と分析=インテリジェンスで日本は大きな問題を抱えていることがNATOのレポートで指摘されている。日本にはインテリジェンス共有の基盤はあるもの、戦略文化や民間セクターとの調整、人材の問題、法的制限など問題は山積みとしている。

当面すぐにできるのは該当する産業セクターに注意喚起し、脅威情報を収集し、定常的な監視を強化することくらいだが、じょじょに効果のある防御方法に切り替えてゆく必要がある。サイバー攻撃が地政学上の問題である以上、これは日本政府の課題となる。


プロフィール

一田和樹

複数のIT企業の経営にたずさわった後、2011年にカナダの永住権を取得しバンクーバーに移住。同時に小説家としてデビュー。リアルに起こり得るサイバー犯罪をテーマにした小説とネット世論操作に関する著作や評論を多数発表している。『原発サイバートラップ』(集英社)『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(集英社)『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)『ネット世論操作とデジタル影響工作』(共著、原書房)など著作多数。X(旧ツイッター)。明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員。新領域安全保障研究所。

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