米台が貿易合意、相互関税15%に下げ 米に2500億ドル投資
写真は台湾の頼清徳総統。桃園市で2023年8月撮影。REUTERS/Carlos Garcia Rawlins
Trevor Hunnicutt
[ワシントン 15日 ロイター] - 米商務省は15日、台湾との貿易協議で合意したと発表した。台湾からの輸入品に米国が適用する「相互関税」率の上限を15%に引き下げる一方、台湾企業は米国のテクノロジー産業に投資を行う。
合意によると、米国で生産を拡大する台湾半導体メーカーは、米国に輸入される半導体への税率が引き下げられる。他の大半の輸入品に対する関税はこれまでの20%から15%に引き下げられる。
米商務省によると、ジェネリック医薬品(後発薬)、航空機部品、「入手困難な天然資源」は無関税となる。また台湾側によると、半導体関税が将来引き上げられた場合も、米国が他国に比べて台湾を不利に扱わないことで合意した。
一方、台湾積体電路製造(TSMC)など台湾のテクノロジー企業は米国内における半導体、エネルギー、人工知能(AI)分野の生産拡大に向け少なくとも2500億ドル規模の投資を実施する。ラトニック商務長官によると、これにはTSMCが2025年に約束した1000億ドルの投資が含まれ、今後さらに増額される見通しという。
これとは別に、台湾当局も追加投資を可能にするためさらに2500億ドルの融資保証を提供する。
ラトニック氏はCNBCとのインタビューで、台湾の半導体サプライチェーン(供給網)と生産全体の40%を米国に移すことが目標だと語った。米国で製造しなければ関税を100%に上げる可能性が高いとも述べた。
<主要サプライヤーにも恩恵>
合意によると、米国で事業を拡大する半導体メーカーは承認された建設期間中、新規生産能力の最大2.5倍の半導体とウエハーを追加関税なしで輸入することが可能になり、この枠を超える半導体については優遇措置を受けられる。すでに米国で半導体生産工場を建設しているメーカーは、新規生産能力の1.5倍まで追加関税なしで輸入できる。
生産増加により、ASML、ラム・リサーチ、アプライド・マテリアルズなど大手半導体製造装置メーカーを含むTSMCの主要サプライヤーにとっても受注拡大につながるとみられる。
また、住友商事やデュポン傘下のクニティ・エレクトロニクスなど、化学製品や素材を扱う中小サプライヤーにとっても追い風となるだろう。
トランプ米大統領は14日、エヌビディアなどの一部先端半導体に25%の関税を課したが、他の半導体については今のところ発表していない。
台湾から輸入する自動車部品、木材、製材品、木製品の関税率も15%以下となる。
<国家安全保障問題としての半導体>
米国は特に台湾をはじめとする海外への半導体依存に不満を抱いてきた。半導体は米国で発明され、多くは同国で設計されているが、最先端半導体の多くは現在、特に台湾で製造されている。
今回の合意は、米国が中国との全面的な貿易戦争の回避に努める中、その中国が自国領土と主張する台湾への圧力を強めるタイミングで米台関係を深化させるものとなり、中国が反発を強める可能性もある。
ラトニック氏はCNBCで「彼らはわれわれの大統領をハッピーにさせておく必要がある。なぜなら、大統領は彼らの国を守る鍵だからだ」と述べた。
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