トランプ政権の駐ベトナム大使が交代へ、対米黒字縮小へ圧力
写真は2025年4月、ベトナム北部ハイフォン港で撮影。REUTERS/Athit Perawongmetha
Francesco Guarascio
[ハノイ 13日 ロイター] - トランプ米政権は、駐ベトナム大使を「不均衡な」貿易関係の是正に意欲を燃やす後任候補に交代させる方針だ。米国の関税交渉が妥結に至らない中、ベトナムのモノの対米貿易黒字は四半期ベースで中国の黒字額を上回っている。
マーク・ナッパー現大使は、クリスマス前に他の一部の職業外交官とともに突然本国へ召喚されており、18日に任期を終える。後任に指名された職業外交官のジェニファー・ウィックス・マクナマラ氏は、昨年10月の指名以降、上院の承認を待っている段階だが、貿易関係の是正が必要だと主張している。
ベトナム政府の統計によると、同国は昨年8月以降、米国から20%の関税を課されているにもかかわらず、昨年の対米輸出が過去最高を記録し、約1340億ドルの黒字を計上した。
ウィックス氏は昨年12月、米議員に対し「現在の貿易関係は不均衡だ」と指摘。承認されれば、米国のモノやサービスがベトナム市場に公平に参入できるようにし、ベトナムによる対米投資を奨励すると述べた。
オックスフォード・エコノミクスのエコノミスト、アダム・サムディン氏は「政権には関税率を再び引き上げる手段が依然として複数ある」と指摘。ベトナムは「脆弱」な立場にあると述べた。
ナッパー現大使はベトナムとの関係強化を支持し、通商交渉の先行きについても楽観的な見解を頻繁に示していた。国務省で20年以上の経歴を持つウィックス氏も、ナッパー氏が重視してきた安全保障協力の深化を継続する意向だ。
米国の統計(季節調整済み)によると、中国のモノの対米貿易黒字は、2025年第3・四半期に前年同期比でほぼ半減の414億ドルに縮小した一方、ベトナムは約43%増の448億ドルに拡大した。
トランプ政権は、ベトナムが中国製品の「迂回輸出」の拠点になっていると繰り返し非難してきた。不法な積み替え品には40%の関税が適用されるが、ホワイトハウスは不法な積み替え品の定義をまだ示していない。
シンガポールのISEASユソフ・イシャク研究所のファン・スアン・ズン研究員は「米当局が不法積み替えへの監視を続ける中、新大使の就任により、積み替え問題への圧力がさらに強まる可能性が高い」と述べた。
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