規制委、浜岡原発は審査白紙・中部電検査へ 委員長「不許可判断も」
Ritsuko Shimizu
[東京 7日 ロイター] - 原子力規制委員会は7日、定例会合を開き、中部電力が浜岡原発3・4号機再稼働に向けた審査で「基準地震動」について不適切なデータを用いる不正を行ったことを受け、審査を停止することで一致した。今後、品質管理や安全文化の確保などについて、中部電力の検査を行う。
委員会終了後に会見した山中伸介委員長は「安全規制に対する暴挙」と指摘。適合性とは別の基準で再稼働を許可しないという判断も「あり得る」とした。
<審査やり直す必要>
山中委員長は委員会の中で「安全に直接かかわる審査データの捏造案件であり、明らかに不正行為と考える。極めて深刻で重大な案件」と断罪。現在、中部電力自身が調査を行っているが「その報告を待たずに何らかの対応をするべき」とした。
会見では「申請そのものの信頼性、これまでの審査の信頼性が問われている。審査そのものを全て見直す必要があると考えている」と説明。規制委では、14日の定例会合で報告徴収の実施や検査の範囲など、今後の対応を決める。立ち入り検査の実施についても決める方向で議論されそうだ。委員長は「前代未聞の事案であり、相当厳しい対応になると想像している」と述べた。
検査については「一定程度の時間はかかる。数カ月で終わると言う認識ではない」と述べ、再稼働に向けた審査が再開される時期や条件などは「今、議論できる段階ではない」とした。浜岡原発に関しては「適合性の問題ではなく、検査の結果次第だが、保安規定違反など別のルールに基づいた違反で許可しないという判断もあり得る」と述べた。今後の事実確認を踏まえ、委員会の中で議論していきたいとした。
今回の事案については「原子力に対する信頼性を大きく損なう問題」としながらも「中部電力固有の問題」と位置付け、他の事業者に同様の問題がないかを調査する予定はないとした。
7日の委員会では「心底がっかりした。再稼働に向けた審査をできるはずもない」(杉山智之委員)、「ことは重大であり誠に遺憾。地震に関して関心の高い地域で真摯に取り組んでいると信じていたが、大きな失望を感じた」(山岡耕春委員)など厳しい指摘が相次いだ。
浜岡原発の不正行為を受けて、再稼働に向けた安全審査は25年12月から中断している。
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