ドイツが300億ユーロの基金創設、競争力強化へ民間資本動員
写真はフランクフルト。12月12日、フランクフルトで撮影。 REUTERS/Kai Pfaffenbach
Maria Martinez Christian Kraemer
[ベルリン 18日 ロイター] - ドイツ政府は18日、国家の競争力強化を目的とした300億ユーロ(352億ドル)の基金を立ち上げた。エネルギー転換や産業近代化などへの投資に民間資本を動員することを目指す。
財務省と経済省が調整し、政府系金融機関のドイツ復興金融公庫(KfW)が実施を担う同基金は、保証や融資、出資を用いて民間投資のリスクを軽減する。
KfWによると、来年度向けにすでに議会で承認された新規保証が資金総額の95%を占める。
政府は同基金を、長年停滞が続いたドイツ経済の転換に向けた「一時的な初期資金」と位置付け、約1300億ユーロの追加民間投資を呼び込むことを目指している。
脱炭素化や重要資源プロジェクトを進める産業および中小企業、再生可能インフラに投資するエネルギー事業者、ディープテック(先端技術)やバイオテクノロジー、防衛技術分野の新興企業やスケールアップ企業の3分野を主な対象とする。
ライヒェ経済相は「イノベーションを生み、サプライチェーン(供給網)を強靭化しドイツを未来にふさわしい国にできる分野に民間資本を集めることが重要だ」と述べた。





