米FAAが新たな航空安全室設置、重大事故受け危険特定迅速に
David Shepardson
[ワシントン 15日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)は15日、新たな航空安全統合室を設置すると発表した。異常接近(ニアミス)事故への対応の不備で厳しい批判を受け策定した、採用と訓練の改善と潜在的な危険の迅速な特定を目的とした戦略計画の一環。
FAAのブライアン・ベッドフォード長官は、1月に首都ワシントン近郊のレーガン・ナショナル空港付近で発生したアメリカン航空のリージョナルジェット旅客機が米軍のヘリコプターと衝突して67人が死亡した事故を受けて、「フライトプラン2026」を公表した。
ベッドフォード長官は、この計画によりFAAの安全管理システムを構築し、FAA全体で安全リスク管理プロセスを実施すると説明した。
またFAAは本部を運輸省が入居する建物に移転する手続きも開始している。
ベッドフォード氏は職員に宛てたメモで「航空業界は急速に変化しており、国民はFAAが自信、能力、明確性をもって主導することを期待している」とし、この取り組みは危険を事前に特定する能力を強化することが目的だと説明した。
ダフィー運輸長官は、トランプ大統領就任のわずか数日後の1月29日に発生した空中衝突事故前に、数十件ものニアミス事故が発生していたにもかかわらずFAAが対応を怠ったとして厳しく批判した。
ダフィー氏は「首都ワシントン上空では過去3年間に84件のニアミス事故が発生していたが、誰も何もしなかった。誰かが職務を怠っていた。誰かがそれに気づくべきだった」と述べた。





