ＮＹタイムズ、報道規制巡り国防総省を提訴 「言論の自由侵害」

米ニューヨーク・マンハッタンにあるニューヨーク・タイムズのビル前で９月撮影。REUTERS/Kylie Cooper

Helen Coster

[ニューヨーク ４日 ロイター] - 米紙ニューヨーク・タイムズ（ＮＹＴ）は４日、米国防総省が導入した新たな報道規制の撤回を求めて、同省とヘグセス長官をワシントンの連邦地裁に提訴した。米報道機関による、政府機関への取材アクセスの回復に向けた最新の試みとなる。

規制は、重要情報を承認なく公表する報道従事者は同省の取材許可を取り消される可能性があるとする内容で、トランプ政権による新たな報道規制の動きと受け止められている。

ニューヨーク・タイムズは訴状で、この方針は言論の自由と適正手続きの権利を侵害しており、撤回されなければ「米軍およびその指導部に関する重要な情報を国民から奪うことになる」と主張した。

国防総省のショーン・パーネル報道官は声明で、「ニューヨーク・タイムズ紙の訴訟について認識しており、これらの主張には法廷で対処していく」と述べた。パーネル氏は今回の訴訟で被告に名を連ねている。

新たな情報規制方針を巡り、ロイターを含めた報道機関少なくとも３０社が記者証を返却した。

国防総省およびホワイトハウスの代表者はロイターのコメント要請に直ちには応じていない。