ヘグセス長官の民間アプリ使用は問題、「米軍危険に」と監査官報告=関係者
写真はヘグセス国防長官。12月2日、ワシントンで撮影。REUTERS/Brian Snyder
Phil Stewart Idrees Ali
[ワシントン 3日 ロイター] - 米国防総省の独立監査官による調査報告書で、ヘグセス国防長官が民間通信アプリ「シグナル」を使って3月のイエメン空爆作戦に関する情報を投稿したのは問題行為で、米軍を危険にさらす恐れがあったとの見解が示された。事情に詳しい2人の関係者が3日明らかにした。
ヘグセス氏は、シグナルを用いたチャットグループでイエメンの武装組織フーシ派空爆作戦の情報を投稿し、この情報を米誌アトランティックの記者らが共有していたとされる。
報告書は、投稿した情報を敵対勢力に傍受された場合、米軍兵士や作戦が危うくなる事態が起きかねなかったとしている。
ただ報告書は、ヘグセス氏自身に情報を機密指定するかどうかの権限があると認め、投稿された情報が機密扱いだったかどうかの判断は見送った。
報告書は今週中に公表される見通し。
国防総省の報道官は「この事案は解決済みで、一件落着となっている」と述べた。
関係者の話では、ヘグセス氏は戦争計画をテキストで送ったことを繰り返し否定するとともに機密情報は共有されていないと説明し、監察官による聞き取り調査に応じるのを断った。
一方でヘグセス氏は監察官に書面で回答し、自分には適切と判断した方法で情報を機密指定解除する権限があり、作戦上のリスクをもたらさないと考えた情報のみをテキスト送信したと主張。この調査が政治的な対立者によって進められたと非難したという。
ただ関係者は、調査は与党共和党と野党民主党双方の議員が要請したと指摘した。
監察官は、ヘグセス氏から提供されたシグナルに送信したメッセージがごくわずかだったため、調査はアトランティックが公開したスクリーンショットに依存せざるを得なかった、と関係者は話している。





