米地区連銀総裁、最低3年地元居住を選任要件に=ベセント財務長官
写真はベセント米財務長官。10月26日、マレーシアのクアラルンプールで撮影。REUTERS/Hasnoor Hussain
Dan Burns Michael S. Derby
[3日 ロイター] - ベセント米財務長官は3日、今後12地区連銀総裁の選任に際して、候補者に少なくとも3年間各地区連銀の管轄地域内に居住していた人物という要件を設けることを提唱していく考えを示した。
ベセント氏は、こうした要件を満たさない候補者について、連邦準備理事会(FRB)議長・副議長と本部理事が承認しないよう促すとしている。
12地区連銀総裁は各地区連銀の理事会が指名するが、FRB本部が選任過程に介入できる仕組み。一方FRB議長・副議長と本部理事は大統領が指名し、連邦議会上院の承認を経て就任が決まる。
連邦準備法がこのような選任手続きの違いを規定したのは、金融政策に首都ワシントンで政治的に任用された人物だけでなく、幅広い地域の出身者の意見を反映させる狙いがある。この連邦準備法では、地区連銀総裁に地元居住義務は課していない。
ただベセント氏は、現在の多くの地区連銀総裁は管轄地域外の出身者で、連邦準備法が意図した組織の精神と矛盾していると指摘。「今や当初の枠組みからの乖離が生じていると考えている。(管轄地域の)外から明敏で輝かしい人物を招くというアイデアが存在するようになった。だが彼らは自分たちの地区を代表しているのだろうか。だから過去はともかくこの先は、最低3年間の地元居住を地区連銀総裁の要件とすることを訴えていくつもりだ」と語った。
実際現在の地区連銀総裁の顔ぶれを見ると、クリーブランドとダラスの総裁はニューヨーク出身で、テキサスもニューヨーク連銀に在籍した人物が総裁を務めている。





