パウエルFRB議長は「予想よりタカ派的」=次期議長候補リーダー氏
10月29日、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長候補の1人とされる米資産運用大手ブラック・ロックのグローバル債券部門最高投資責任者、リック・リーダー氏は、政策金利の引き下げは「明らかに減速している労働市場」と整合性が取れると指摘した上、同日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見でのパウエルFRB議長(写真)の発言は「予想より大幅にタカ派的」だったと述べた。同日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の次期議長候補の1人とされる米資産運用大手ブラック・ロックのグローバル債券部門最高投資責任者、リック・リーダー氏は29日、政策金利の引き下げは「明らかに減速している労働市場」と整合性が取れると指摘した上、同日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見でのパウエルFRB議長の発言は「予想より大幅にタカ派的」だったと述べた。
リーダー氏は「12月のFOMCで利下げが見送られる可能性が高まった、と当社は考えている。そうなれば、追加金融緩和の金利変更は来年に先送りされ、新議長に委ねられる可能性がある」と説明。「ただ、政策金利の引き下げに動くことは、われわれが現在把握している状況と非常に整合性が取れる。その状況とは、労働市場が明らかに減速しており、場合によっては停滞するほどの速度になる可能性もあるというものだ」と付け加えた。
FRBは29日終了したFOMCで政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げて3.75-4.00%とすることを決定。パウエル氏はFOMC後の記者会見で、12月の追加利下げは「あらかじめ決まっているわけではない」と述べた。多くのアナリストは、こうした発言は利下げ休止のシグナルに等しいと考えている。
ただリーダー氏の発言は、彼がベセント財務長官の掲げる次期FRB議長候補の1人だという点で注目に値する。ベセント氏は最終的な次期FRB議長候補を感謝祭後にトランプ大統領に提出する方針だ。
リーダー氏は「われわれは、一連の生産性向上と並んで、はっきりと把握できる形で労働市場の減速を目にしている。さらに、資産と所得の幅広い分岐に加え、住宅の回転率と購買力を改善する必要性も確認している」と説明。「このためFRBの追加利下げは適切であり、今後何回かのFOMCでもこうした基調は続くと予想している」とした。





