「アンティファ」関与で初のテロ罪適用、テキサス州の警官銃撃で

米南部テキサス州の連邦検察当局は１５日、同州在住の２人を反ファシスト運動「アンティファ」に関与したとしてテロ支援などの罪で起訴した。写真は９月２４日、ダラスで撮影（２０２５年　ロイター/Jeffrey McWhorter）

[１６日　ロイター] - 米南部テキサス州の連邦検察当局は１５日、同州在住の２人を反ファシスト運動「アンティファ」に関与したとしてテロ支援などの罪で起訴した。連邦捜査局（ＦＢＩ）のパテル長官が１６日、明らかにした。トランプ大統領が同運動をテロ組織に指定して以来、テロ関連の罪が適用されるのは初めて。

キャメロン・アーノルド被告とザカリー・エベッツ被告は、同州アルバラドにある移民収容施設で７月４日に地元警察官が銃撃された事件に関与した疑いで他の８人とともに拘束され、殺人未遂と武器関連法に違反した容疑で訴追されていた。

起訴状は、両被告がアンティファの「細胞」の一部だったとして、テロ活動全般を支援した罪などが適用された。当初の訴追状や検察による発表文には、アンティファに関する言及はなかった。

エベッツ被告の弁護士は、検察側が政治的な理由でテロ罪を追加したと非難した。

トランプ氏は９月、アンティファをテロ組織に指定する大統領令に署名。ただ、アンティファには明確な指導部や組織がないため、一部の専門家はテロ組織指定による法的効力には疑問が残ると指摘している。