独中小企業景況感、２２年以来初のプラス転換＝調査会社

　信用調査会社クレジットリフォームが発表したドイツの中堅企業の景況感指数は、昨年のマイナス４．８から今年は０．１へ上昇し、２０２２年以来で初めてプラスに転じた。写真はフランクフルトの金融街。２０１９年３月、フランクフルトで撮影（２０２５年　ロイター/Ralph Orlowski）

[ベルリン ７日 ロイター] - 信用調査会社クレジットリフォームが発表したドイツの中堅企業の景況感指数は、昨年のマイナス４．８から今年は０．１へ上昇し、２０２２年以来で初めてプラスに転じた。

約１２００社の調査対象企業の半数強が先行きにより楽観的な見方を示し、投資意欲も小幅に改善した。ただ、いずれも過去の平均を下回っている。

クレジットリフォームで経済調査を統括するパトリックルートビッヒ・ハンチュ氏は、大規模な政府支出にけん引され、経済は来年回復し始めるとの見方を示した。一方、「連邦政府の財政措置のみに頼るのでは不十分だ」とも述べた。

調査によると、現状を否定的とみる企業が３年連続で半数を超えた。工業生産の低迷、消費者心理の冷え込み、エネルギー価格の高止まり、人件費の上昇が企業に大きな圧力を与えている。

自己資本比率が１０％未満の企業の割合は３０．８％に上昇し、１７年以来の高水準となった。過去数年の業績低迷により内部留保を取り崩さざるを得なかったためだ。

ハンチュ氏は「自己資本の不足が拡大し続ければ、倒産リスクも高まり続ける」と警告した。