再生可能エネ予測を下方修正、米政策転換と中国入札改革で=IEA

10月7日、 国際エネルギー機関(IEA)は2030年までの世界の再生可能エネルギー拡大予測を昨年時点より900ギガワット(GW)引き下げた。写真はIEAのロゴ。パリで2023年12月撮影(2025年 ロイター/Sarah Meyssonnier)
Forrest Crellin
[パリ 7日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は7日、2030年までの世界の再生可能エネルギー拡大予測を昨年時点より900ギガワット(GW)引き下げた。太陽光発電が引き続き記録的な伸びをけん引しているものの、米国と中国の見通しが軟化した。
世界の再生可能エネ発電容量は30年までに4600GW増加すると予測。24年時点の5500GWから下方修正した。増加分の約80%を太陽光発電が占める。
主に米連邦税優遇措置の早期廃止やその他の規制変更によるもので、米国の拡大予測はほぼ50%下方修正されている。また、中国が固定価格から競争入札に移行したことで、プロジェクトの経済性が圧迫されている。
下方修正は他の地域の見通しが好調なことで部分的に相殺されている。インドは中国に次ぐ世界第2位の成長市場となる見込み。
米国、日本、インドネシア、その他の新興国市場では地熱発電設備が過去最高を記録する勢い。今後5年間の揚水水力発電は過去5年間よりも80%速いペースで成長すると予想されている。
IEAは、太陽光やレアアース(希土類)のサプライチェーン(供給網)は依然として中国に集中しており、主要分野では30年まで90%以上のシェアが続くと警告した。