米最高裁、新会期開始 大統領権限など重要案件を審理へ

10月6日、米連邦最高裁判所は9カ月にわたる新会期を開始した。ワシントンの最高裁前で2023年12月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
Andrew Chung John Kruzel
[ワシントン 6日 ロイター] - 米連邦最高裁判所は6日、9カ月にわたる新会期を開始した。トランプ大統領の権限をどこまで認めるかなど、一連の重要案件が審理される見通しだ。
最高裁判事は現在、6対3で保守派が多数を占める。うち3人はトランプ氏が1期目の政権で任命した。
11月から来年1月にかけては、トランプ氏が導入した相互関税の合法性、同氏によるクック連邦準備理事会(FRB)理事の解任とスローター連邦取引委員会(FTC)委員の解任の妥当性が審理される。
他にも、トランスジェンダー選手、銃規制、人種問題など、社会を二分する問題の審理が多数控えている。
最高裁は新会期の審理に先立ち、少女買春などの罪で起訴され自殺した富豪ジェフリー・エプスタイン元被告の交際相手だったギレーヌ・マクスウェル受刑者の上告を退けた。同受刑者は元被告の共犯者として受けた有罪判決の破棄を求めていた。
エプスタイン元被告を巡る疑惑はトランプ大統領の頭痛の種となっているが、審理を回避した形となった。