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英首相、右派政党リフォームUKの政策を「蛇の油」と非難

2025年10月01日(水)13時40分

 9月30日、英国のスターマー首相(写真)は英中部リバブールで開かれた与党労働党の党大会で演説し、支持を拡大している右派ポピュリスト政党「リフォームUK」が掲げる政策を「蛇の油(万能薬をうたった偽造薬)」と非難、労働者層の有権者に自身が進める「全国民のために構築される英国」の構想を支持するよう訴えた。写真は同日リバプールで撮影(2025年 ロイター/Phil Noble)

Elizabeth Piper Alistair Smout Andrew MacAskill

[リバプール 30日 ロイター] - 英国のスターマー首相は30日、英中部リバブールで開かれた与党労働党の党大会で演説し、支持を拡大している右派ポピュリスト政党「リフォームUK」が掲げる政策を「蛇の油(万能薬をうたった偽造薬)」と非難、労働者層の有権者に自身が進める「全国民のために構築される英国」の構想を支持するよう訴えた。

スターマー氏は国民に団結を呼びかける一方、リフォームUKと同党のファラージ党首は分断を煽ることにしか興味がないと指摘。「英国の再生」へ向けて第一歩を踏み出した労働党への支持を続けるよう有権者に求めた。

同氏は「どれほど多くの人が私に不可能だと言ったとしても、私は英国が一体化できると信じている」と強調。「英国は岐路に差し掛かっている。われわれは良識か分断かを選択できる。再生か凋落か(を選択できる)」と述べた。

スターマー氏は首相就任初年度に難局に直面、首相としての支持率は少なくとも1977年以降で最低に落ち込んだ。こうした中、同氏は生活水準の引き上げと有権者への財政支援を改めて約束した。

一方でスターマー氏は、労働党はリフォームUKよりも真に愛国的な政党だと主張。「私がリフォームUKとファラージ党首に真剣に尋ねたい質問は、彼らは私たちの国を愛しているのか、それとも自分たちに有利になるという理由で分断を煽りたいだけなのかだ」と問いかけた。

その上で政府は英国へ大量の不法移民が流入している問題に取り組むと改めて表明した一方、人種差別主義と闘うとも強調した。

ロイター
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