イエメンのフーシ派、米石油会社13社を制裁対象に エクソンなど

イエメンの親イラン武装組織フーシ派は、エクソンモービルやシェブロンなど米石油会社１３社を制裁対象とする。写真はフーシ派が７月９日に公開した動画をキャプチャしたもの（２０２５年　 HOUTHI MEDIA CENTER/Handout via REUTERS）

Lisa Baertlein

[ロサンゼルス ３０日 ロイター] - イエメンの親イラン武装組織フーシ派は、エクソンモービルやシェブロンなど米石油会社１３社を制裁対象とする。

フーシ派が昨年設置した「人道作戦調整センター（ＨＯＣＣ）」が３０日明らかにした。ＨＯＣＣは商船運航会社とフーシ派との連絡調整を担っている。

制裁対象には企業幹部９人、船舶２隻も含まれる。

ＨＯＣＣは、今回の制裁について、フーシ派が紅海とアデン湾全域で米国に関連する船舶への攻撃を停止することでトランプ政権と合意したにもかかわらず、米国が今年フーシ派に制裁を科したことへの対抗措置だと説明している。

中東情勢に詳しい独立系アナリスト、モハメド・アルバシャ氏は３０日、リンクトインへの投稿で「今回の制裁が、制裁対象組織に関連する船舶への攻撃再開を意味するのかは明らかではない。そうであれば、トランプ政権との停戦合意に違反する可能性がある」と指摘。

ただ、アルバシャ氏は、この地域での貿易の大半はフーシ派が良好な関係を維持したいと考えている中国、ロシア、イラン、湾岸諸国の企業によって行われており、制裁による市場への影響は限定的だと分析。制裁は国内向けのアピールが目的だとの見方を示した。