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国連安保理、ハイチ多国籍部隊の拡大承認 ギャング対応へ倍増

2025年10月01日(水)09時51分

 9月30日、 国連安全保障理事会は武装ギャングによる治安悪化が続くカリブ海の島国ハイチの治安回復を支援する多国籍部隊について、規模を2倍以上に拡大するという決議案を承認した。写真は6月、避難民が身を寄せるポルトープランスの教会で撮影(2025年 ロイター/Jean Feguens Regala)

Michelle Nichols

[国連 30日  ロイター] - 国連安全保障理事会は30日、武装ギャングによる治安悪化が続くカリブ海の島国ハイチの治安回復を支援する多国籍部隊について、規模を2倍以上に拡大するという決議案を承認した。

首都ポルトープランスのほぼ全域を支配するギャングの紛争で約130万人が家を追われ、深刻な飢餓状態に陥っている。ユニセフによると、ギャング構成員の約50%は子どもだという。

ウォルツ米国連大使は「ギャングの暴力の劇的な拡大はハイチ国家の存在そのものを危険にさらしている」と述べた。決議案は米国とパナマが提出し、ロシア、中国、パキスタンが投票を棄権した。

新部隊は引き続き各国の自発的拠出に依存する。指導体制は人員拠出国に米国とカナダを加えた枠組みに改め、国連の新たな現地事務所が支援する。

ただ、現行のケニア主導の多国籍安全保障支援ミッション(MSS)が抱える人員や物流の課題を克服できるかは不明だ。ケニアのルト大統領は現行の支援が苦戦したことを認めつつ、新ミッションへの参加に前向きと表明。ロシアと中国は、米国が違法武器流入を止められず、資金も不十分だったと批判した。

決議は参加国にあらゆる必要な措置を認め、実質的に武力行使を容認している。

ロイター
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