ＴｉｋＴｏｋ取引、ラクラン・マードック氏らが関与＝トランプ氏

　９月２１日、トランプ米大統領は、中国系動画投稿アプリ「ＴｉｋＴｏｋ（ティックトック）」の米事業継続に向けた取引に、メディア界の大物ラクラン・マードック氏（写真）と、ビジネス界のリーダーであるラリー・エリソン、マイケル・デル両氏が米投資家として関与すると述べた。２０２４年９月、米国のリノで撮影（２０２５年　ロイター/Fred Greaves）

Dawn Chmielewski　David Shepardson

[ワシントン ２１日 ロイター] - トランプ米大統領は２１日、中国系動画投稿アプリ「ＴｉｋＴｏｋ（ティックトック）」の米事業継続に向けた取引に、メディア界の大物ラクラン・マードック氏と、ビジネス界のリーダーであるラリー・エリソン、マイケル・デル両氏が米投資家として関与すると述べた。

トランプ氏は１９日、中国の習近平国家主席と電話会談し、ＴｉｋＴｏｋの米国資産を中国の字節跳動（バイトダンス）から米国の所有者に移管する取引について進展があったという認識を示した。

マードック氏はフォックス・コーポレーションの最高経営責任者（ＣＥＯ）。後継者を巡る長年にわたる法廷闘争が終結し、ＦＯＸニュースや米紙ウォール・ストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）を含む一族のメディア事業の長期的支配権を最近固めた。一族の家長である９４歳のルパート・マードック氏も取引に関与する可能性があるとトランプ氏は述べた。

この問題に詳しい２人の関係者がロイターに語ったところによると、ＴｉｋＴｏｋ米事業への投資はフォックスを通じて行われるという。マードック家が個人として投資することはなく、ＷＳＪやニューヨーク・ポストの親会社であるニューズ・コーポレーションが投資することもないという。

ルパート・マードック氏とラクラン・マードック氏は保守的な見解で知られ、彼らの報道機関は右派の視聴者を惹きつけているが、トランプ氏の怒りを買うこともある。

オラクルの共同創業者で共和党の大口献金者であるエリソン氏は、以前からＴｉｋＴｏｋ取引への関与がうわさされてきた。デル氏はデル・テクノロジーズのＣＥＯ 。デルはコメント要請に即座に応じなかった。

トランプ氏はＦＯＸニュースの番組インタビューで、彼らを称賛し、著名で「米国の愛国者」だと述べた。