ニュース速報
ワールド

米FDA、イーライリリーやノボなどに警告書 医薬品広告取り締まり強化で

2025年09月17日(水)14時03分

米食品医薬品局(FDA)は先週、米医薬品大手イーライリリー 、デンマークの同業ノボノルディスク、遠隔医療企業ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスなどの医薬品関連各社に警告書を送付した。5月13日撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

Mrinalika Roy Kamal Choudhury

[16日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は先週、米医薬品大手イーライリリー 、デンマークの同業ノボノルディスク、遠隔医療企業ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスなどの医薬品関連各社に警告書を送付した。トランプ大統領が9日、医薬品広告の取り締まり強化を命じたのに伴う措置。

FDAのウェブサイトには9日に発行された数十通の警告書が掲載されており、その多くは減量薬を製造または販売する企業宛て。トランプ氏は同日、処方薬の消費者向け直接広告に関する大統領令に署名し、誤解を招く広告に対する法律の執行強化をFDAに指示した。

FDAがイーライリリーに送った書簡は、2024年に放送された人気司会者オプラ・ウィンフリー氏の特別番組など3件のメディアインタビューを引用。この番組で同社代表者が肥満症薬「ゼップバウンド」などについて話したが、パッケージに記された警告文や、その他の深刻な安全上のリスクに触れなかった、または軽視したと指摘した。

ノボノルディスク宛ての書簡も同じウィンフリー氏の番組を巡るもので、糖尿病治療薬「オゼンピック」と、その肥満症薬版「ウゴービ」の利点を強調しつつリスクを軽視したなどと指摘した。

イーライリリーの広報担当者は書簡について、同社はメディアが行ったインタビューの編集権限を持たず、インタビューを広告とは認識していないと述べた。

ノボノルディスクはロイターのコメント要請に即座には応じなかった。

ヒムズについてFDAは、今年8月に同社のウェブサイトを審査した結果、「オゼンピック」と「ウゴービ」の有効成分について虚偽または誤解を招く主張があったと説明した。同社のアンドルー・ドューダム最高経営責任者(CEO)はX(旧ツイッター)への投稿で、顧客の安全を守るためFDAとの協力を続けると表明した。

FDAのマカリー長官は先週、違反行為の即時停止を求める通知約100通と、数千通の書簡を送付する予定だと述べていた。

FDAは各社に対し、15営業日以内の回答を要請するとともに、違反が是正されない場合には差し押さえや差し止め命令などの法的措置を講じる可能性があると通告した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日経平均は5日ぶり反落、米FOMC前の調整で 一時

ワールド

マクロスコープ:自民総裁選、問われる野党戦略 小泉

ビジネス

英CPI、8月は前年比+3.8% 予想と一致

ビジネス

午後3時のドルは146円半ばで上値重い、米FOMC
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 9
    「なにこれ...」数カ月ぶりに帰宅した女性、本棚に出…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中