トランプ氏「プーチン氏への忍耐は限界」、ロは「欧州が交渉妨害」

トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領に対する忍耐は限界に達していると述べた。米アラスカ州で8月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
Jarrett Renshaw
[ニューヨーク 12日 ロイター] - トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領に対する忍耐は限界に達していると述べた。フォックスニュースとのインタビューに応じた。ただ、ウクライナ戦争を巡って制裁をちらつかせることは控えた。
トランプ氏はプーチン大統領に対する忍耐は尽きたかと問われ、「そうだ。そろそろ限界だ。しかも急速に限界が来ている」と回答。プーチン大統領とは長きにわたり良好な関係を築いてきたとしながらも、戦争を終結できていないことへの不満表明した。
その上で、「われわれは非常に強い態度で臨まなければならない」と述べた。関税に加え、銀行や石油への制裁も選択肢の一つだとし、それには欧州諸国も参加する必要があると指摘。「忘れないでほしい。これは米国の問題というよりも、むしろ欧州の問題だ」とした。
一方、ロシア大統領府(クレムリン)は同日、ロシアとウクライナの和平交渉が一時停止していると発表。ロシア側は引き続き前向きだが、そのプロセスを欧州諸国が妨害していると非難した。
クレムリンのペスコフ報道官は「意思疎通のチャンネルは整備されており、機能している。しかし、今のところは停滞していると言った方が正確だろう。ロシア側には平和的対話の道を追求する用意は依然としてある。しかし、欧州諸国がそれを妨害しているのは紛れもない事実だ。これは誰にとっても秘密ではない」と述べた。
和平合意後に、ウクライナへのNATO(北大西洋条約機構)軍派遣などを含む「安全の保証」を提供するという英欧の提案に対し、ロシアはそのような動きは受け入れられないと反発している。