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英、イスラエルのジェノサイド認定に慎重 ガザの人道状況は懸念

2025年09月10日(水)02時48分

英国のラミー前外相は、パレスチナ自治区ガザでイスラエルによるジェノサイド(大量虐殺)が行われているとは結論付けていないことが政府書簡から分かった。写真はイスラエルとガザの国境付近で6日撮影(2025年 ロイター/Amir Cohen)

[ロンドン 9日 ロイター] - 英国のラミー前外相は、パレスチナ自治区ガザでイスラエルによるジェノサイド(大量虐殺)が行われているとは結論付けていないことが政府書簡から分かった。同時に、ガザの民間人が深刻な苦しみに直面している状況に憂慮していることも分かった。

ラミー氏は議会委員会に宛てた1日付の書簡で、「ジェノサイド条約では、ジェノサイド罪は『国民的、民族的、人種的、または宗教的集団の全部または一部を破壊するという明確な意図』をもって行われた場合にのみ成立する」とした上で、「(英国)政府はイスラエルがそうした意図をもって行動しているとは結論付けていない」と述べた。

一方、「女性や子どもを含む民間人の犠牲者が多く、ガザ地区で広範な被害が出ていることは非常に痛ましい」とし、紛争による苦しみを軽減するために一段の措置を講じるようイスラエルに求めた。

首相官邸報道官によると、スターマー首相は10日、イスラエルのヘルツォグ大統領と会談する予定。

ラミー氏は2024年半ばから外相を務めてきたが、5日に辞任したレイナー前副首相の後任に就いた。

ロイター
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