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中国8月輸出は前年比4.4%増、半年ぶり低い伸び 対米33%減

2025年09月08日(月)14時00分

 9月8日、中国税関総署が発表した8月の貿易統計によると、輸出はドル建てで前年同月比4.4%増と予想以上に鈍化した。写真は上海の港で6月撮影(2025年 ロイター/Go Nakamura)

[北京 8日 ロイター] - 中国税関総署が8日発表した8月の貿易統計によると、輸出はドル建てで前年同月比4.4%増と予想以上に鈍化し、半年ぶりの低い伸びとなった。米国との関税を巡る休戦による一時的な押し上げ効果が薄れた。ただ、米国以外からの需要は当局者にとって一定の安心材料となった。

輸入は1.3%増だった。ロイターがまとめた市場予想では、輸出は5.0%増、輸入は3.0%増とみられていた。7月実績は輸出が7.2%増、輸入は4.1%増だった。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト、 Xu Tianchen氏は「数字は依然としてまずまずで、輸出の底堅さはわれわれの予想より確実に長く続いた」と述べた。

米中は8月11日、関税を巡る休戦をさらに90日間延長することで合意し、米国が中国製品に課す関税率は30%、中国が米国に課す関税は10%に維持された。ただ、両国は現在の休戦期間後の道筋を描くのに苦戦しているもようだ。

ユーラシア・グループの中国担当ディレクター、ダン・ワン氏は「輸出は今のところ順調に持ちこたえている」とし、「米国への輸出は減少しているものの、他のルートは昨年よりも好調だ」と指摘。また「多くの輸出は中国の工場が海外に移転し、中国から原材料やその他資材を輸入していることにも関連している」と述べた。

税関データによると、8月の対米輸出は前年比33.12%減少した。一方、東南アジア諸国への輸出は22.5%増加した。

8月の貿易黒字は1023億ドル。7月の982億4000万ドルから拡大したが、それでも6月の1147億ドルを大きく下回った。予想は992億ドルだった。

ロイター
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