インド中銀総裁、景気支援しつつ物価安定に重点 関税の影響注視

インド準備銀行(RBI、中央銀行)のマルホトラ総裁は25日、ムンバイで開かれた銀行関係者の年次会合で、RBIは経済成長を支援しながら物価の安定に重点を置く金融政策を維持していると述べた。記者会見でマルホトラ総裁。ムンバイで25日(2025年 ロイター/Francis Mascarenhas)
Khushi Malhotra
[ムンバイ 25日 ロイター] - インド準備銀行(RBI、中央銀行)のマルホトラ総裁は25日、ムンバイで開かれた銀行関係者の年次会合で、RBIは経済成長を支援しながら物価の安定に重点を置く金融政策を維持していると述べた。金融と物価の安定は経済の拡大を阻む要因ではなく、可能にする要因だと付け加えた。
マルホトラ氏は「われわれは成長目標を見失ってはいない」と語り、RBIは「銀行部門に潤沢な流動性を供給し続けるとともに、経済を支援するために求められるあらゆる措置を講じている」と強調した。
また米関税の影響を注視していると発言。「われわれは(米国との)交渉が進展して影響が最小限にとどまることを望む」と述べ、全業種の45%は関税の対象外のままであり、政府はリスクを軽減するため自由貿易協定(FTA)を追求していると補足した。
ルピーの国際化についてマルホトラ氏は、RBIはルピー建ての貿易決済ができるよう取り組んでおり、これは「重要な分野だ」と説明した。
一方でマルホトラ氏はノンバンク向けの資金供給について、RBIは資金の流れを改善する措置を講じており、追加措置も検討しているが、銀行向けのような常設の流動性供給制度は計画していないと明言した。