トランプ氏、保証金なしの保釈制度を制限 首都ワシントンで

8月25日、トランプ米大統領は、保釈保証金なしで被告を保釈する制度(キャッシュレス・ベイル)を首都ワシントンで制限する大統領令に署名した。同日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)
Steve Holland Jarrett Renshaw
[ワシントン 25日 ロイター] - トランプ米大統領は25日、保釈保証金なしで被告を保釈する制度(キャッシュレス・ベイル)を首都ワシントンで制限する大統領令に署名した。
また、同制度を導入している他の管轄区域に対する連邦政府資金の拠出を停止すると警告した。
犯罪対策を強化することが狙い。トランプ氏は大統領執務室での署名式で「キャッシュレス・ベイルは終わらせる」と述べた。
同制度では、被告が公判に出廷することを約束すれば、保釈保証金を納めなくても保釈される。被告が出廷せず、事件が再発するリスクが高まるとの批判がある一方、低所得者には保釈保証金を納める経済的な余裕がないとして同制度を擁護する声もある。
トランプ氏は首都ワシントンへの介入を強化。連邦政府の資金力を使って自身の主張を押し通すケースが増えている。
トランプ氏は今月、無法状態が続いているとして首都ワシントンの警察を連邦政府の管轄下に置き、派遣した州兵に市内パトロール中の武器携行を許可した。ボルティモアやシカゴといった民主党が支配する都市に軍部隊を派遣するとも警告している。