ブラジル中銀、来年にかけて政策金利を「引き締めた水準に維持」=総裁

8月11日、ブラジル中央銀行のガリポロ総裁は、インフレ期待が中銀目標中央値の3%から離れている状況について「中銀にとってかなり不快な水準で、インフレ期待はつなぎ留められていない」との見解を示した。写真はブラジル中央銀行。2024年12月、ブラジリアで撮影(2025年 ロイター/Adriano Machado)
Marcela Ayres
[11日 ロイター] - ブラジル中央銀行のガリポロ総裁は11日、インフレ期待が中銀目標中央値の3%から離れている状況について「中銀にとってかなり不快な水準で、インフレ期待はつなぎ留められていない」との見解を示した。その上で「おそらく2025年終盤から26年にかけては中銀の継続的な警戒が必要となり、そのために私たちは政策金利を長期にわたって非常に引き締めた水準に維持する必要があると言ってきた」と訴えた。サンパウロでのイベントで語った。
ブラジル中銀は6月の金融政策委員会(COPOM)で政策金利をほぼ20年ぶりの高水準となる15.0%に引き上げた後、積極的な金融引き締めを中断した。
ガリポロ氏は中銀が「中断を継続する方針」を採用する一方で、インフレ率を目標の3%に戻すのに十分な引き締め水準にあるのかどうかを評価するために主要な経済指標をチェックしていると強調した。
一部の市場参加者は中銀が今年終盤に利下げを開始する余地があると予想する。これに対し、中銀の民間エコノミストを対象とした週間調査(中央値)では利下げ開始が来年3月となり、50ベーシスポイント(bp)引き下げるとの見通しを示している。