トルコ、インフレ率1桁台に向けディスインフレ進んでいる=財務相

トルコのシムシェキ財務相はロイターのインタビューで、インフレ率の2年以内の1桁台への鈍化に向けてディスインフレが進んでいるとの認識を示した。写真は財務相。アンカラで2024年5月撮影(2025年 ロイター/Umit Bektas)
Nevzat Devranoglu
[アンカラ 6日 ロイター] - トルコのシムシェキ財務相はロイターのインタビューで、インフレ率の2年以内の1桁台への鈍化に向けてディスインフレが進んでいるとの認識を示した。今年末のインフレ率が中央銀行予測の前年比19―29%の範囲内に収まり、2026年に20%を下回り、27年には1桁台に鈍化するとの見通しを示した。
シムシェキ氏は「ディスインフレは私たちが予測していた軌道通りで進んでいる。私たちにとって重要なのはこの改善傾向が持続し、安定することだ」と訴えた。
トルコ統計局が4日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比33.52%の上昇となり、昨年5月に付けたピークの75%から縮小した。
中銀は7月に主要政策金利の1週間物レポレートを300ベーシスポイント(bp)引き下げて43%に設定し、今年早期の政治的混乱で中断した金融緩和を再開した。背景には市場が落ち着き、ディスインフレが続いていることがある。
シムシェキ氏は、金融と財政、所得、供給面の政策の協調が目標達成に役立つとして「金融政策は需要、為替レート、インフレ期待を通じてディスインフレを後押しし、財政政策との協調がこうした努力を促進する」と強調した。
原油価格と貿易関税、未加工食品がインフレ率の限定的な上振れリスクとなるものの、政府は「潜在的なショックに対応するために必要な措置を講じることでディスインフレのあらゆる障害を防ぐ」準備が整っていると説明した。
一方、25年の経済成長率は中期目標の4%を「やや下回る」可能性があると指摘。これは「一時的な減速」であり、急激な経済後退ではないと話した。25年第1・四半期のGDPは前年同期比で2.0%増えた。