タイ・カンボジア軍司令官が会談、国境地帯は停戦で平穏戻る

7月29日、タイのプームタム首相代行は先週から戦闘が激化しているタイとカンボジアの国境地帯について、停戦合意を受けて平穏が戻っていると述べた。写真はタイ・カンボジア国境付近で軍用車両を運ぶトラック。タイ側で同日撮影(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha)
Panu Wongcha-um Panarat Thepgumpanat
[バンコク 29日 ロイター] - タイのプムタム首相代行は29日、戦闘が先週から激化していたタイとカンボジアの国境地帯について、停戦合意を受けて平穏が戻っていると述べた。
両国の軍司令官は同日、協議を行った。タイのウィンタイ・スワリー少将は記者団に対し、国境地帯の激戦地を管轄する将軍同士の協議も行われたと述べた。
指揮官らは国境で会談し、停戦維持、部隊の移動中止、負傷者や遺体の帰還促進で合意したと説明した。「問題が生じた場合に備え、双方が4人からなる調整グループを立ち上げる」と明らかにした。
カンボジア国民議会外交・国際協力委員会のリム・メンホー事務局長はロイターに、両軍は係争中の国境沿いにこれ以上の部隊を派遣しないことで合意したと述べた。
停戦を監視する国際監視団の必要性も指摘し、「それが昨日の会談で交わされた全ての条件と合意事項を監視する鍵だ」と語った。
両国は前日、深夜からの停戦で合意した。
タイ軍報道官は29日、カンボジアが停戦発効後に複数の場所で攻撃を行ったため、自衛のため相応の反撃をしたと明らかにした。
プムタム氏は記者団に「エスカレートはしていない。今は落ち着いている」と強調。軍司令官の協議に先立ち、カンボジア国防相と話をしたと述べた。
カンボジア国防省の報道官は、29日のブリーフィングで、国境地帯で新たな戦闘は起きていないと語った。