イスラエル、ガザの一部で日中の軍事作戦停止 支援物資搬入路を確保

7月27日、 イスラエルは27日、パレスチナ自治区ガザの一部地域で日中の軍事作戦を当面停止し、食料と医薬品の搬入路を確保すると発表した。写真は同日、ガザ北部ベイトラヒヤで支援物資の袋を運ぶ男性(2025年 ロイター/Mahmoud Issa)
[エルサレム/ガザ 27日 ロイター] - イスラエルは27日、パレスチナ自治区ガザの一部地域で日中の軍事作戦を当面停止し、食料と医薬品の搬入路を確保すると発表した。
ガザでは人道危機が一段と深刻化。ドーハで行われているイスラエルとイスラム組織ハマスのガザ停戦を巡る間接協議も一向に進展が見られず、国際社会のイスラエルに対する非難が強まっている。
英スコットランド訪問中のトランプ米大統領も、イスラエルはガザ問題で次の段階につながる決断をしなければならないと強調した。
こうした中でイスラエルは、ガザのアルマワシ、デイルアルバラ、ガザ市の3カ所で午前10時から午後8時まで戦闘行動を取りやめ、午前6時から午後11時まで食料・医薬品の輸送路の安全を確保する方針を示した。
国連人道問題・緊急援助責任者のトム・フレッチャー氏は、27日になってイスラエルが設けていたガザへの規制措置の一部が緩和されたようだと述べた。
フレッチャー氏は、支援物資を積んだ100台余りのトラックがガザに入るため集結したと伝えられたと説明。「これは前進だが、飢餓と壊滅的な健康危機を回避するには膨大な量の支援が必要になる」と訴えた。
ヨルダン政府高官は、27日にヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)がガザに25トンの支援物資をパラシュートで投下したと明らかにしつつも、陸上輸送の十分な代わりにはならないと付け加えた。