今後の財政運営に市場「高い関心」、長期金利上昇で=加藤財務相

加藤勝信財務相は17、18両日に南アフリカで開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席すると表明した。15日の閣議後会見で語った。写真は都内で4月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Takaya Yamaguchi
[東京 15日 ロイター] - 加藤勝信財務相は15日、長期金利がリーマン危機以来の水準に上昇した背景について、今後の財政運営に関する市場の「高い関心」があると述べた。同日午前の閣議後会見で語った。
金利形成では「財政運営に対する市場の見方、経済・物価情勢、金融政策の動向、国債の需給、海外も含めた市場の動向など様々な要因が背景にある」と指摘した。
足元の動向に関しては「逐一、コメントは差し控える」と断ったうえで、「市場参加者の間では、今後の財政運営のあり方についても高い関心が持たれているものと承知している」と述べた。
加藤財務相は「市場参加者との丁寧な対話を行いながら、適切な国債管理政策に努める」とも強調。日本国債に対する市場の信認が失われることがないよう「適切な財政運営にも引き続き努めていく」とした。
<G20への出席表明>
会見では17、18両日に南アフリカで開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席することも表明した。16日から19日まで海外出張する。
G20で「世界経済が不確実性に直面する中、各国の財務大臣などとさらに関係構築を進めていくことは有意義」とし、「この機会に世界経済、国際金融の諸課題に関する議論にしっかりと貢献していきたい」と抱負を述べた。
一方、大阪・関西万博に参加するため訪日するベセント米財務長官の日本滞在中の日程については「現在、調整が行われているものと承知している」と述べるにとどめた。