SCO国防相会議、共同声明採択至らず 「テロ」言及巡りインド反発

中ロ主導の地域協力組織、上海協力機構(SCO)の国防相会議が25─26日の両日、中国で開催され、インド、パキスタン、イランを含む加盟10カ国の国防相らが出席した。26日撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)
[ニューデリー/北京 26日 ロイター] - 中ロ主導の地域協力組織、上海協力機構(SCO)の国防相会議が25─26日の両日、中国で開催され、インド、パキスタン、イランを含む加盟10カ国の国防相らが出席した。
インドが同国での「テロリズム」への言及を巡り合意に達しなかったことから、最後の共同声明の採択には至らなかった。インド外務省が26日、明らかにした。
インドのメディアは、4月にジャンムー・カシミール地方で武装勢力とみられる集団が観光客に発砲し、26人が死亡した事件への言及が省かれたことから、同国が共同声明への署名を拒否したと報じた。
インド外務省のランディール・ジャイスワル報道官は記者団に対し、「一部の加盟国が特定の問題を巡り合意に達することができなかったため、文書を最終決定できなかった」と言及。「インドは、テロリズムに関する懸念を文書に反映させたかったが、特定の国がそれを受け入れなかったことから、声明は採択されなかった」と、国名を挙げずに説明した。