米下院、関係者にワッツアップの利用を禁止

米議会下院が関係者全員に対し、米メタ・プラットフォームズ傘下のメッセージアプリ「ワッツアップ」の利用を禁止したことが23日、下院の全職員に送った通知で明らかになった。写真は、パソコンの画面に表示された同アプリのロゴ。2023年2月、ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニカ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ワシントン 23日 ロイター] - 米議会下院が関係者全員に対し、米メタ・プラットフォームズ傘下のメッセージアプリ「ワッツアップ」の利用を禁止したことが23日、下院の全職員に送った通知で明らかになった。下院の最高管理責任者(CAO)からの通知で「ワッツアップは利用者データの保護方法について透明性に欠け、保存データの暗号化がなく、その使用による潜在的なセキュリティーリスクがあるため、利用者にとってリスクが高いと判断した」と説明した。
その上で他のメッセージングアプリのマイクロソフト「Teams(チームズ)」、アマゾン・ドット・コム「Wickr」、メッセージングアプリ「Signal(シグナル)」、アップルの「iメッセージ」や「FaceTime(フェイスタイム)」などの使用を推奨した。
メタの広報担当者は、ワッツアップの禁止に「可能な限り強い言葉で」反対するとし、ワッツアップは他の承認アプリより高水準のセキュリティーを提供していると説明した。
ワッツアップの関係者は今年1月、イスラエルのスパイウエア企業のパラゴン・ソリューションズが、ジャーナリストや団体関係者ら多くのワッツアップ利用者を標的にしていたと明らかにした。
下院は2022年、セキュリティー上の問題から関係者に対し、中国の字節跳動(バイトダンス)の短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を使うことを禁止していた。