「戦争は取返しつかぬ深淵開く」、ローマ教皇 外交努力訴え

ローマ教皇レオ14世は6月22日、国際社会は「取り返しのつかない深淵」を開くリスクのある戦争を回避するよう努めなければならないと述べ、外交が紛争に代わるべきとの考えを示した。14日、バチカンのサンピエトロ大聖堂で撮影(2025年 ロイター/Yara Nardi)
[バチカン市 22日 ロイター] - ローマ教皇レオ14世は22日、国際社会は「取り返しのつかない深淵」を開くリスクのある戦争を回避するよう努めなければならないと述べ、外交が紛争に代わるべきとの考えを示した。
この前日、米軍はイランの主要核施設3カ所を攻撃し、イスラエルによる攻撃に加わる形となった。
教皇は日曜定例の講話で「国際社会の全てのメンバーに、戦争の悲劇が取り返しのつかない深淵となる前に阻止する道徳的責任がある」と指摘。
「いかなる武力による勝利も、母親たちの苦しみ、子どもたちの恐怖、奪われた未来を補うことはできない。外交によって武器を沈黙させよう。各国に、暴力や、流血を伴う紛争ではなく、平和への努力によって未来を切り開かせよう」と訴えた。
さらに、「イスラエルとパレスチナを含むこの劇的な状況下で、特にパレスチナ自治区ガザなど、適切な人道支援の必要性がますます緊急になっている地域における住民の日々の苦しみが忘れ去られる危険がある」と述べた。