インドのモディ首相、キプロス訪問 貿易回廊構想の実現目指す

インドのモディ首相(写真)は15日、訪問先のキプロス共和国に到着した。インドと欧州を結ぶ貿易回廊でキプロス島が果たす役割に着目している。キプロスのラルナカ国際空港で撮影。提供写真(2025年 ロイター/PIO)
[ニコシア 15日 ロイター] - インドのモディ首相は15日、訪問先のキプロス共和国に到着した。インドと欧州を結ぶ貿易回廊でキプロス島が果たす役割に着目している。複数の当局者が語った。
モディ氏はカナダで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)に向かう途中で、この日はキプロスのフリストドゥリディス大統領とともに企業経営者を対象に講演し、16日には公式に首脳会談を行う予定だ。
インドは海上輸送と鉄道輸送により、中東を経由してインドと欧州を結ぶ構想「インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)」の実現を目指している。今回のモディ氏の訪問は、中東情勢の急速な緊迫化が影を落とす中で行われている。
フリストドゥリディス氏は記者団に対して「首脳会談の目的の一つは、中東を介してインドと欧州を結び、キプロス共和国を介してインドを欧州とつなぐことだ」と話した。
モディ氏の訪問日程は2日間で、欧州諸国への外交活動の一環と位置付けられている。一方のキプロスは、2026年上半期に欧州連合(EU)議長国を務める。両国は英連邦加盟国として緊密な関係にある。