豪消費者信頼感、6月は小幅上昇 利下げ効果は限定的

オーストラリアのウエストパック銀行とメルボルン研究所が発表した6月の豪消費者信頼感指数は92.6で、前月比0.5%上昇した。5月は2.2%上昇だった。写真はシドニーのショッピングモール。21年撮影。(2025年 ロイター/Loren Elliott/File Photo)
[シドニー 10日 ロイター] - オーストラリアのウエストパック銀行とメルボルン研究所が発表した6月の豪消費者信頼感指数は92.6で、前月比0.5%上昇した。5月は2.2%上昇だった。
前年同月比では10.8%上昇した。
金利引き下げによる財政状況と経済見通しの改善効果は限定的ながら、購買意欲は持ち直した。ただ指数は100を下回っており、悲観論がなお楽観論を上回っている。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は5月に政策金利を0.25ポイント引き下げて3.85%とし、インフレが予想通り鈍化し続ければ追加緩和の可能性もあるとの見解を示した。
ウエストパックの豪マクロ予測責任者、マシュー・ハッサン氏は「明るい材料としては、5月の利下げとインフレ鈍化により、高額な購入に対する消費者の姿勢を中心に信頼感が大きく押し上げられている」と指摘。
「一方、国内経済成長の低迷と世界貿易を巡る不安定な状況は、引き続き期待の大きな重しとなっている」と述べた。
調査によると、今後12カ月の個人財政見通しを示す指数は前月比1.9%低下、経済見通しを示す指数は2.4%低下した。
一方、高額な家庭用品購入に向いた時期かどうかを示す指数は7.5%上昇し、前年比では約26%上昇した。