米政権、ハーバード大留学生受け入れ資格剥奪を一時撤回 30日の猶予

トランプ米政権は29日、ハーバード大学の留学生受け入れ資格を即時剥奪する計画を撤回し、より長期的な行政手続きを進める可能性を示唆した。写真はマサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大学ビジネススクールのキャンパス。4月撮影(2025年 ロイター/Faith Ninivaggi)
Nate Raymond
[ボストン 29日 ロイター] - トランプ米政権は29日、ハーバード大学の留学生受け入れ資格を即時剥奪する計画を撤回し、より長期的な行政手続きを進める可能性を示唆した。
裁判所の文書によると、米国土安全保障省(DHS)は28日、ハーバード大学に対し、同大学による米国人以外の学生受け入れを可能にする「学生・交流訪問者プログラム」(SEVP)の認定を取り消す意向を通知。ハーバード大は同通知に対し、30日以内に回答する必要がある。
ハーバード大の留学生受け入れ資格取り消しを巡っては、ボストン連邦地裁が23日に資格を剥奪する米政権の措置を一時差し止めする判断を下している。同通知は次回の審理を29日に控える中で出された。
トランプ政権は、同大における反ユダヤ主義の助長や、中国共産党との連携に関する責任を追求すると表明している。ハーバード大学は、留学生受け入れ資格を失った場合、学生の約4分の1に影響が及び、大学に壊滅的な打撃が及ぼされると強い懸念を示している。
ハーバード大学はコメント要請にすぐには応じていない。